前回の「新入行員の業務 〜融資事務②〜」でご紹介出来なかった業務をご紹介していきたいと思います。
今回ご紹介するのは、
・締め作業
・顧客対応
・郵便発送
です。
新入行員の業務 「締め作業」
融資課では毎日、
・今日の伝票の数と金額
・契約書と稟議書類・今日の実行分の照合
・収入印紙の数の照合…
を照合します。
融資では営業が持ってきた案件も含めて厳格な期日・実行管理が求められるため毎日照合作業を行っているのです。
ただし、事務と違って現金の照合はありませんので、事務ほどの作業量はありませんが、融資の締めは大抵新人一人がすべて行うため慣れないうちはそれなりの時間がかかります。
月末は、大体一時間くらいかかりますね。
流れとしては、
・伝票や契約書・稟議資料を綺麗に整理する。
・その日の実行一覧や伝票の精査表と一緒に回覧する。
・収入印紙やその他の照合作業を終わらせる
といった流れになります。
上席は忙しいのでなるべく早くに回覧できると良いですね!
ワンポイントアドバイス
締め作業で確認する契約書類や伝票には、たまにハンコ漏れや日付漏れなどのミスがあります。
流れ作業になりがちな「締め作業」ですが、そういった点も簡単にチェックしていけると、周りに喜ばれますし、支店としてミスが減るということは本部からの評価の向上にも繋がります。
是非積極的に見ていきましょう!
新入行員の業務 「顧客対応」
カードローンの解約
融資の一形態である「カードローン」は、自分から解約を申し出ない限りずっと続きます。また、年齢制限などによって突然解約を余儀なくされることがあります。
そういった方々が、定期的に来店されるのでその対応も新人の役割と言えます。
流れとしては、
1、免許証で犯人確認後、コピー
2、カードの提示を受ける
3、解約の理由を聴取する
4、解約差入証の記入を受ける
5、融資残高を確認し、残っている分については返済を依頼する
6、事務と連携しカード破棄のための手続きをする
7、場合によっては、預金用カードの再発行手続き
8、再発行に係る手数料の支払いを受ける
9、解約完了
といった流れになります。
カードが絡んでくることで少し複雑になってしまっていますよね。
カードの破棄などは銀行によってルールが違うと思いますので必ずご確認ください。
また、カードローンの返済が難しく、かつ年齢制限が到来する場合には特例措置として、新たなローンを組むことで一旦カードローンの返済を行い契約を消滅させた上で、新たなローンを数年に渡って返済していくという手法もあります。
その場合、無理のない返済計画を策定することや自店での融資の可否の判断が必要となってきますので、
・上席が担当になるか
・上席と一緒に担当するか
のどちらかになるかと思います。
郵便の発送
融資課では、融資実行後の計算書類や返済予定表など、毎日顧客へ郵送する書類が数多くあります。
なので
・書類の取りまとめ
・送付表の作成
・封筒の作成
・郵便の管理簿の作成
は新人の担当になることがほとんどです。
また、中身と宛先の一致確認などは上席とともに行うので「封入」は勝手にしないようにしましょう。
万が一、別の人の書類を別の宛先に送ってしまうと「顧客情報の漏洩」で重大なコンプライアンス事案に発展しかねません。
なので、「たかが郵便」と侮らずゆっくり丁寧に作業しましょう!
ワンポイントアドバイス
郵便は、月末・月初に数が増えてきます。
忙しいからといって、溜め込んでいると本当に処理しきれなくなってしまいます。必ずこまめに郵送するようにしましょう!
また、計算書類や完済した契約書などには「済印の漏れ」なども散見されますので、一度中身も確認するようにしましょう!
まとめ
いかがだったでしょうか?
締め作業も郵便の送付作業も結構ボリューミーな仕事なので、先輩や上席は忙しくてできない場合もあります。
そういった場合に新人としてサポートできれば、感謝されること間違いなしです。
なので、積極的にやっていきましょう!
前回の「新入行員の業務 〜 融資事務② 〜」もよろしければチェックしてみてください!
執筆者
T
現役銀行員。融資と資産運用担当。
簿記・FP・ビジネス法務・TOEIC・保険販売資格・外務員..を保有。