銀行のリアル

銀行の就活・実務で役立つ資格4選|銀行員が本気解説

投稿日:2020年7月4日 更新日:

銀行で本当に役立つ資格って何なのか?
どの資格が就活でアピールになるの?

という点が気になる方は実際多くいらっしゃると思います。

なので今回は、銀行内定5社獲得の現役銀行員の私が実務や就活で役立つ資格をご紹介します!

1、簿記3級

accounting

簿記とは、「日々の取引を記録・計算・整理して、財務諸表を作成する力が身に付く資格」です。

主に経理・会計担当など決算書に携わる人間に求められる資格です。もちろん決算書と付き合っていかなければならない銀行においても大いに役に立つ資格です。

実務

新人銀行員は決算書のデータ登録や簡単な審査を経験することがあります。そして、2年目以降もずーっと決算書等財務諸表とは付き合っていくことになります。

また、簿記は主に勘定科目と仕訳け、つまり決算書作成の流れを勉強する資格になるので、銀行に入行したのち決算書の理解も早くなります。

ですので、就職する前に取っておくと、就活でもやる気を見せられる上に、入行後も直で役に立ちます。

注意点

簿記は、決算書の仕訳けはできるようになるかもしれませんが、決算書の財務分析はできません!

なので、財務分析を主に学ぶことができる銀行業務検定の財務資格をセットで取得する必要があります。

「簿記をやったから完璧だ!」

ではありませんのでご注意ください!

昇格

簿記は昇格に必要な資格に指定されていることがあります。

簿記は高確率で、ポイント換算される資格になりますので、そういった面でも簿記の取得は将来のためになると考えましょう!

2、FP3級

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FPとは、ファイナンシャルプランナーの略で、

・税制
・金融知識
・ライフプランニング等

の知識を活かして、一人ひとりの生活に役立つマネープランニングやコンサルティングをする資格のことです。

銀行ではモロに金融商品の販売から相続・節税対策・融資・アパート建築の斡旋などFP知識をフルに活用する仕事がたくさんありますので、就活時にも喜ばれますし、入行後も大いに役立ちます。

就活

就活において、FPを保有しているということは大きく分けて2点からプラスポイントになります。

・金融知識を活かす仕事につきたいという意欲を感じられる。
・税制などを1から教えるという手間が省け即戦力として期待される。

特に、志望動機にて「銀行に入って人の生活を支えたい」と言いたい場合、FP資格はその志望動機の補強になりますのでより説得力がます効果が期待できます。

実務

リテール担当として顧客訪問をするようになった時、相続税やNISAなど基本的な部分を押さえていなければ顧客にとって役に立つ情報が提供できず、信頼を得られなくなってしまします。

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結果

役に立たない、何も教えてくれない銀行員

という烙印を押されてしまいます。
若手だから仕様が無いは通用しません。顧客にとっては若手だろうと金融のプロなのです。

だからこそ、入行前に一夜漬けで取るのではなく知識としてしっかり頭に入れておくことをお勧めします。

3、銀行業務検定3級

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この資格はその名の通り銀行の業務を行う上で必要となる知識を学ぶことができ資格です。

まあだからこそ、他の業界ではあまり重宝されない資格になります。

しかし、本気で銀行に入りたい方はこれを勉強すると銀行の業務を遂行する上で役に立つのはもちろん、面接時に大いにやる気を示すことができます。

「銀行に入りたいんだ!」という意志は十分に伝わると思います。

種類

銀行業務検定と一口に言っても各分野毎に数種類の資格が存在します。

主に新人銀行員に取得が推奨されるのは

・法務
・財務
・税務

となります。難易度としては法務が一番難しく、財務が一番簡単だという話をよく聞きます。

いずれも銀行業務を行う上では、必要な知識を学べるのでお勧めですが、それ以外にもう一つお勧めできる理由があります。

それは、多くの銀行で昇格に必須の資格となっていることです。

2年目になってから慌てて取るよりあらかじめ取っておいた方が慌てなくて済むというメリットがあります。

銀行業務検定のメリット

なのでメリットをまとめると

・業務の役に立つ
・面接時に大いにやる気を示せる
・昇格に必要

という点になります。

そして、残念なことに銀行業務検定では、市販の参考書というものがあまりありません。

なので「公式テキスト」を使っての勉強になります。1ヶ月足らずで合格できる試験になるので是非挑戦してみてください!

4、専門資格(TOEICや法律等)

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上記した簿記やFP、銀行業務検定というのはぶっちゃけて言えば最も重要な資格でありながら「いずれは誰もが取る資格」です。

つまり、「固有スキルになり得ない」のです。

実際私は入行前にビジネス実務法務検定3級・2級を取得し

・契約書や手形
・請負契約や委任、金銭消費貸借契約、賃貸借契約
・借地権や借家契約、登記関連の知識
・抵当権や保証
・相続や労働法
・その他法的なマインド

などの分野において独自の強みを活かすことができています。

個の時代」と言われる現代において固有のスキルを持つということは社会を有利に生きていく上でとても重要です。

また、その知識が一定のレベルにあるならば将来的に本部にて専門家として活躍することも可能になります。転職も容易になります。

是非、「これだ!」っという資格を持って、「ただの銀行員」ではなく「〇〇に強い銀行員」になってください!

具体的な専門資格

銀行で役立ちかつ、専門となれるお勧め資格は

・TOEIC
・司法書士などの法律科目
・不動産鑑定士等不動産関連資格

です。
では、それぞれの魅力を簡単にご紹介させていただきます。

TOEICの魅力

近頃、低金利の環境下で多くの銀行が海外ビジネスに重きを置くことで収益を伸ばそうと考えています。

そんな中まだまだ英語が話せる人材は少なく、ビジネスレベルの英語ができれば重宝されます。

外為業務や海外派遣などもあり得るので貴重なキャリアを経験するチャンスになり得るのでチャレンジしてみてください。

法律系資格の魅力

銀行というところは、とてもコンプライアンスに厳しい業界だと言えます。

何しろ銀行は、顧客の預金を預かっている身であり、さらに顧客の住所・生年月日などの個人情報も取り扱っているのでとても慎重なコンプライアンス管理が必要になります。

なので各銀行ではコンプライアンス統括部や法務部等が置かれていることがあります。なので将来的にはこう言った部署への配属もあり得ます。

また、司法書士等であれば登記に関する知識など実務で使えるスキルも身につくので重宝されます。

不動産関連資格の魅力

また、融資の条件として担保をとる銀行にとって「不動産の評価」が適正にできるというのは一つの力になります。不動産評価の専門部署がある銀行もありますのでそう言った部署への配属もあり得ます。

また、銀行は不動産会社との取引や、不動産を探している顧客へのアドバイスを行わなければいけない場面が多くあるのでそう言った場面で専門知識を活かせれば、顧客の信頼獲得のきっかけになるのでお勧めさせていただきます。

優先順位

question

どれも重要なことはわかったけど…では結局どれが一番コスパが良いの?
って話ですよね。

私が考える順位は

1位、FP

2位、簿記

3位、専門資格

4位、銀行業務検定

です。

1位、FP

やはり、入行後

・早い段階で一番右役に立つ
・昇格のポイントになる
・そこまで難しくない

という理由で一番取るべき資格なんじゃないかなと思います。

もちろん就活でもアピールになりますが、銀行業務検定ほどではないことに注意がい必要です。

2位、簿記

やはり銀行員たるもの決算書とはきっても切れない関係にあります。

早いうちから、触れておけば決算書アレルギーを起こさず馴染めるかと思いま寿司、就活においてももちろんアピールポイントになります。決定打にはなり得ませんが少なくともやる気は感じられるでしょう。

ただし、前述した通り簿記だけでは不十分なので内定後でも良いので銀行業務検定財務の勉強も視野に入れてみてください。

3位、専門資格

上記二つの資格を持っているなら、専門のスキル獲得に時間を使ってください。

今時間があるこの時に、努力をしておくことで必ず自分の自信にもつながるし入行後のキャリアも描きやすいです。

入行してからでは、本業の勉強が忙しくてそれどころでは無くなってしまうかもしれません。

銀行業務検定は入行後でも十分間に合いますので、まずは自分の専門を生かせるように頑張りましょう!

まとめ

summary

残り少ない大学生活や転職期間を満喫したいとついつい思ってしまう気持ちはとてもよくわかります。

しかし資格の勉強は、大学生の今が一番よくできます。この黄金の時間を無駄にしないように遊びと勉強をバランス良くやって本当の意味で「悔いの残らない学生生活」にしてください!

それでは、みなさんの銀行員ライフが上手くいくことを願っています!

本日のマスター
T

現役銀行員。現在融資と資産運用を担当。

簿記・FP・ビジネス法務・TOEIC・外務員・保険募集人・銀行業務検定..保有。

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Tatsuya
普段は銀行員として資産運用や融資を担当。
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