今回は、一年目の銀行員ってどんな仕事をしているの?どんなスキルが必要なの?と気になる方に私の実体験を元に厳しさや、やりがい、ノルマについてなどリアルな実態をお届けします。
銀行に就職を考えている方やリアルな銀行の内状が気になる方必見です!
新人銀行員一年の業務の流れ
まず、大まかにいうと大体の新入行員は以下の業務を担当することとなります!
店頭事務(4ヶ月間)
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融資課(4ヶ月間)
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営業課(4ヶ月間)
これは、あくまで最も一般的なジョブローテーションの流れとなります。因みに私もこの流れで業務を経験しました!
店頭事務とは?
事務編でご紹介する「店頭事務」とは..
「窓口及び後方事務、ロビー案内など皆さんが一番最初に行員を目にする課」
のこと!
① 最初
男性は ➡︎ ロビー
女性は ➡︎ 資金担当や二線事務
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② 次に男女とも
二線事務・・預金開設や振込など営業支援の処理を担当。
資金・・現金の入出金や現金照合、硬貨を巻くなど現金まわりの業務。
庶務・・郵便物の受け取り、送付。事務用品の注文や経費処理を担当。
を順々に担当。慣れてくると…
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③ 最終的に
➡︎ 窓口担当・・顧客の要望に応えつつセールス。
になります!ここで突然業務が難しく厳しくなります( ;∀;)
窓口ってどれくらい厳しいの?
ノルマが課されることがある!
銀行も株式会社である以上収益の目標があるのは受け入れなくてはなりません。
では1年目の窓口担当のノルマってどうなんだろうか?
大体皆さん以下の内容です。
”定期預金◯◯円以上獲得”
”外貨預金等手数料収入◯◯円以上獲得”
どうですか?1年目ということもありますが、もっとキツイ会社はキツいですよね汗
実際そんなにキツくありません。外貨預金も顧客の方から
「今日のレートっていくら?」
「キャンペーンってどんなのやってるの?」
と話をしてくれる方が一定数います。
そうしたら「本日のレートは〇〇円でして、キャンペーン中でもございますので作って行きませんか?」
と話ができます。このケースは最初から相手が興味を持ってくれていてとてもやりやすいです。
しかも大体先輩や副支店長などがサポートしてくれます。
大体新人は「外貨預金」の獲得によってノルマを達成します。
※新人なのでよく相場もわからず売っている方もいるので買う際は注意しましょう。
でも…
支店によっては毎朝詰められるなどの説教つきなところも。
私も、やられたことあります(-_-)
細かいエピソードは、後日「銀行員のやりがい・苦しい部分」でたっぷりご紹介します!
◯外貨預金って?
普通の預金と違って円ではなく「米ドルなどの外貨でお金を預け入れる」商品。
引き出す際に、円安となっていれば利益を受け取れます。
そして外貨と円を交換する際、手数料がかかる。これが銀行の収益となる。しかし、
手数料がとにかく高く、しかも素人が販売しているので顧客は損しやすい!
千差万別で複雑な処理を覚えられない
大体皆さん最初は
「頼むから難しい処理来ないでくれ〜」
と心の中で祈ります。
窓口業務は、覚えることのオンパレードで
・年齢や取引内容、持参書類や家族構成などの顧客属性
・法改正や社内規定の改正、新たなサービスの取り扱い
でも処理の内容は変わってきてしまうので銀行員は常に勉強している必要があります。
どれだけ複雑で大変なのか
例えば、「住所変更」なら
まず、本人確認資料として
顔写真付きの免許証やパスポート、マイナンバーカード
顔写真付きの資料がない場合は
健康保険証と年金手帳、障害者手帳等を二つ以上。
また、住所の変更を証する資料として住民票や公安のハンコ付きの免許証が必要。
そして、通帳の提出を受ける必要がある。その際、無くしてしまった場合は、再発行。その手数料は1100円…
端末を操作して変更情報の登録処理..
またこれは、個人なのか法人なのか
融資取引があるか
投資信託の取引があるか
マル優などの利用はあるか
などで処理が変わり更に複雑化する。
比較的簡単な「住所変更」でこの有様。こんな処理を3時までやり続けます。時間がかかると怒られますし焦ります。恐ろしいでしょ?笑
ベテランのおばちゃんですら分からない処理もあります。
だから、銀行員は「勤勉さ」と「正確で迅速な処理」が求められるのです。
顧客対応に慣れていない
老若男女の顧客にクレーマーや認知症の方など、様々な顧客に臨機応変に気を使いながら対応することで「疲れ」と「ストレス」がたまります。
小売や飲食と違い、長い時間の対話を通じて制度や手続の説明をしなければならず、また、手続によってはプラベートな事情を聞き出しながら提案を行わなければなりません(例えば相続は、顧客の家族構成や遺産配分についての話し合いの状況などを聞き出さなければなりません。)
正直疲れるし、気を遣うので精神的にもキツいです!
そう、銀行員には相手の話を聞きつつ必要な情報を聞き出すための「対話力」が求められるのです!
また、お客様はプライベートな質問、家族構成など初対面の我々に話してくれない事があります。家族構成や資産背景など赤の他人に話す人はいませんよね?
そうした際、お客様に信頼していただく為に「お客様に有益な情報」を提供する必要があります。これも「対話力」の一環です。
なので銀行員は、社会常識や経済知識、金融知識、法的なマインド、最近のニュースなどを幅広く知っている必要があるため常にアンテナをはりつつ、勉強など自己研鑽しなければなりません。
ミスは許されない正確な事務処理必要
1、2で紹介した通り銀行員には
・「対話力」
・「勤勉さ」
・「迅速な事務処理」
が求められますが、もう一つ重要な能力があります。
それは、「正確さ」です。
銀行には、
今日振り込まないと倒産してしまうといった「深刻な状況の方」
休みが取れず、「今日しか手続きができない方」
今日、融資手続きができなければ「倒産してしまう方」…
といった一刻を争う深刻な方がいらっしゃいます。
文字通り「人の人生を左右する」ような手続きを担当します。
なので後になって「間違えてしまったので後日また来てください」や「無くしてしまいました」は通用しないのです。
場合によっては、クビではすまず、多額の損害賠償を請求される事になります。
ただ、「人の人生を左右するような責任ある仕事ができる」のは銀行員のやりがいの一つです。きちんと相談に乗り処理を行えばとても感謝されます。
また、銀行員は現金を扱う仕事です。
ところで銀行にはこのような格言があります。
「現金その場限り」
現金の授受は、たとえ間違っていたとしても一度合意してしまえば後から変更できないという話です。
つまり「間違えてしまったので返してください」は通用しないという事です。
それはそのまま銀行の損失となります。
なので、銀行員には「正確さ」が求められるのです!
この間まで学生だった新人にとっては、制度も良く分からなければ、注意するポイントや処理も曖昧で、難しい部分がありますよね。
そのような時は、先輩や上司との連携が不可欠なのです!そうこれも対話力の一つです。
まとめ
今回は、新人銀行員のの業務の流れをご紹介させていただきました。皆さんのお役に立てていれば幸いです。
また、銀行員の業務は一年目であろうと「厳しいと同時に、人に大きな影響を与える責任ある仕事である」とお分かり頂けたと思います。
その中で銀行員には
「対話力」
「勤勉さ」
「迅速さ」
「正確さ」
といったスキルが求められるとご紹介しました。
銀行では成長できないといった声を聞くこともあるかもしれませんが、間違いなく大きな成長のばとなり得ることを保証します。
今後、こういった記事がみたいといったご意見があればぜひご連絡お願いいたします。
Tatsuya